犬の診察、病気について

犬の診察・病気について
新しく子犬を購入したら

定期的に診断を受けましょう

生後6週:はじめての健康診断・検便

2ヶ月:第1回混合ワクチン接種・検便健康診断(耳・つめ・肛門腺・体重)

3ヶ月:第2回混合ワクチン接種・検便健康診断(耳・つめ・肛門腺・体重・乳歯・噛み合わせ)

4ヶ月:第3回混合ワクチン接種・検便健康診断

5ヶ月:狂犬病ワクチン接種健康診断・市への登録

6ヶ月:避妊/去勢手術

1歳以降:混合ワクチン接種・狂犬病ワクチン接種は年1回ずつ 季節ごとに検便

5~6歳以降:年1回の健康診断(ワンワンドッグ) 血液検査・X線検査・尿検査・検便 エコー検査・心電図検査等

混合ワクチンの接種

ワクチンの接種を忘れずに

子犬は、母親から譲り受けた免疫がなくなる生後50日~60日頃が一番病気になりやすいときです。生後40日頃になったら、必ずワクチン接種をして病気に備えましょう。なお、1年目の子犬は、1ヶ月ごとに3回のワクチン接種を行い、基礎免疫を高めておくことが大切です。

死に至ることも多い、パルボウィルス感染症や犬ジステンパーなどの感染症は、定期的なワクチン接種で予防することができます。ワクチンにはいろいろな種類があります。それぞれ含まれる病気の数が異なります。詳しくは獣医師と相談して決めましょう。

ワクチンで予防ができる主な病気を簡単に説明します。

・犬ジステンパー:神経症状が特徴的な死亡率の高い病気です。
・犬パルボウイルス感染症:血液の混じった下痢や嘔吐をする死亡率の高い病気です。
・犬アデノウイルス感染症:呼吸が苦しくて咳をしたり、扁桃腺が腫れたり、肝炎になって下痢と嘔吐、食欲がなくなります。
・犬パラインフルエンザ:咳や鼻水、くしゃみなど呼吸器症状がみられます。
・犬コロナウイルス感染症:腸炎になり、下痢や嘔吐がみられます。
・犬レプトスピラ病:細菌感染で腎臓や肝臓が悪くなります。ネズミが病気を持って移動しますので、野山にキャンプに行くようなワンちゃんは要注意です。

狂犬病

死亡率は100%!

狂犬病に感染してしまうと、100%死亡します。また、人にも感染します。犬の飼い主は、国の法律により年1回の狂犬病ワクチン接種が義務付けられています。この注射を行うことで、市に登録されます。ワクチン接種を行う日は、体の調子を整えておきましょう。

腸内寄生虫

定期的に検便・駆除

寄生虫が引き起こす病気には、条虫症・回虫症・鉤虫症・鞭虫症・コクシジウム症などがあります。いずれも多数寄生すると、食欲不振や激しい下痢、血便等を起こします。

フィラリア

毎年の検査と薬で予防を

フィラリアは、蚊によって媒介されます。3回夏を越した犬では、92%感染するといわれています。犬の心臓や肺の動脈に寄生し、血液の流れを悪くしたり、心臓の機能に障害をきたします。そのまま放置すれば死に至ります。治療も難しく、時間もかかります。毎年検査をして、お薬を月に1回(5月~12月まで)飲ませることで予防ができます。

ノミ・ダニ

常日頃の予防が大切

ノミはアレルギー性皮膚炎などの皮膚病を起こすだけでなく、条虫などの寄生虫を媒介します。子犬に寄生すると貧血になることもあります。マダニは、重度の貧血、アレルギー性皮膚炎などを引き起こします。他にも、バベシア症・ライム病などの媒介者として働きます。首筋に液体を垂らすタイプのお薬で、1ヶ月間の予防ができます。気温が暖かくなる5月から10月までは、つけてあげてください。また、家の中は1年中暖かいので、ノミやダニは家の中で増えてしまいます。1年中予防することが必要です。

肛門腺

毎月絞ってあげましょう

肛門腺は、肛門の横に2つあります。スカンクのにおい袋と同じようなもので、驚いたときや恐怖を感じたときなどに出てきます。しかし、溜まりすぎると破裂し、化膿することがあります。1ヶ月に1度は絞ってあげると良いでしょう。

オスの去勢手術

去勢手術は生後6ヶ月から

オス犬が発情するのは、大体生後6ヶ月から。発情すると、マーキング行動のため、散歩の途中で他の犬のつけたにおいを消そうと、おしっこをかけたりします。発情周期はなく、発情したメス犬のにおいを嗅ぐと発情します。去勢をすることで、発情時の行動が無くなるため、おとなしくなり飼いやすくなります。また、年をとってから病気になりやすい前立腺・精巣・肛門周囲の腫瘍などの病気を避けることができます。去勢手術は生後6ヶ月からできます。

メスの避妊手術

避妊手術は生後6ヶ月から

個体差はありますが、メス犬は生後8ヶ月くらいで初めての発情がきます。発情はその後、半年に1回ごとにあります。メス犬を飼い始めたのなら、まず考えて欲しいのは、子犬を産ませるか/産ませないかです。産ませないと決めたら早めに手術をしてあげましょう。メス犬は発情の回数が多いほど病気になる確率が高くなります。手術をすることで妊娠や生理のわずらわしさを避けられるだけでなく、子宮・卵巣の病気、乳腺腫瘍などを避けることができます。避妊手術の時期は、初めての発情が来る前に手術をするのが最適です。生後6ヶ月からできます。

与えてはいけない食品

人間とは違います。気をつけて!

◆ねぎ類(たまねぎ、長ネギ、にら、にんにく)熱を加えたもの、煮汁等も与えてはいけません。貧血を起こします。たとえば、ハンバーグは与えてはいけません。
◆チョコレート神経を過剰に興奮させるカフェインなどが含まれており、大量に摂取すると神経症状や不整脈をおこします。
◆鶏の骨焼き鳥の串などと同様に鋭利な骨片になるので、胃や腸を刺激したり、突き破ることもあります。
◆生豆胃の中で水分を含んで膨張し、胃拡張などをおこします。
◆イカ、貝、酸化した魚ビタミンB1を破壊するチアミナーゼを含みます。イカ、貝は消化されにくい食品です。
◆生の肉類、魚介類:寄生虫がうつることがあります。魚からはアニサキスなど、肉類からは条虫、トキソプラズマなどの感染が起こりやすいので注意しましょう。
◆塩分、香辛料塩分の摂り過ぎで、心臓、腎臓疾患を起こしやすくなります。香辛料は、刺激よっては胃腸障害を起こすことがあります。
◆人間の薬動物によって感受性が異なりますので、薬用量を正しく与えないと中毒症状を起こします。特に、猫は人間の風邪薬で貧血を起こすので与えてはいけません。

咳をする

◆食べ物を飲み込むときに間違って気管の方に入ってしまったり、体調を崩して風邪をひいてしまうと咳をします。また心臓が悪くても咳をすることがあります。特に、冬場の寒い朝などは乾燥した冷たい空気を吸い込むことで、のどが刺激されて咳をしてしまう犬が増えます。それが続くと炎症によって、いつも咳をするようになります。
◆症状:興奮したときや運動をしたときに見られることがあります。朝方や夜寝る前に見られることもあります。犬の咳は、吐きたがるような仕草と似ています。呼吸がうまくできないので、呼吸の回数が増えたり、元気や食欲がなくなります。
◆治療:原因を見つけるために、X線撮影をします。心臓が悪いことが考えられるときには、心電図や超音波検査をします。家で薬を飲んでもらいます。気管や鼻に炎症があるときには、ネブライザーが効果的です。

口に匂いがある

ブラッシングの習慣づけを

◆原因:ご飯を食べた残りカスや唾液によって、歯の表面に「歯垢」が溜まります。それを放置しておくと固まってしまい、「歯石」になります。「歯垢」「歯石」には細菌が集まりますので、発酵分解されて、口が臭ってきます。
◆症状:歯についた歯垢や歯石を放置しておくと、「歯肉炎」になります。歯肉が脹れて出血しやすくなったり、冷たい水がしみたり、歯がグラグラになって抜けてしまったり、硬いものが噛めなくなってきます。
◆予防:まずは、日々の予防が大切になります。子犬の頃からブラッシングの習慣をつけましょう。硬いドライフードを食べることにより、歯石が付きにくくなります。また、歯垢を付きにくくする「噛むおもちゃ」も市販されています。
◆治療:薬を飲んで歯肉の炎症を少なくします。歯ブラシでのブラッシングでも取れない歯石は、全身麻酔をかけてきれいに取り除くことも必要になります。歯石を取り除いた後は、再び付着しないように、ブラッシングの習慣が必要になります。
◆ブラッシング:いきなり、「さぁ、今日から歯を磨きましょう♪」と言ってもワンちゃんは嫌がるでしょうから、順を追ってステップアップしていきましょう。

1:口の中に何か入れても嫌がらないようにします。ワンちゃんがご飯を食べ終わってリラックスしているときに、飼い主さんがワンちゃんをなぜている合間に、ワンちゃんの口の横から指を入れてみます。嫌がったらやめてください。怒って噛まれないように。それを毎日繰り返し行い、慣れさせてください。
2:次に、指にガーゼやタオルを巻いて動かしてみます。これだけでも大分、歯垢が落ちます。これを毎日繰り返し行い、慣れさせてください。
3:犬用の歯ブラシに変えてみます。
4:犬用の歯磨き粉や犬用の歯ブラシも市販されています。犬用の歯ブラシは、幼児用の歯ブラシで代用できることがあります。人間用のマウスウォッシュ液は刺激が強すぎますので、絶対に使用しないでください。

お腹を壊した

◆原因:食べすぎ、ご飯を変えたこと、水を沢山飲んでしまった後、散歩中に何か落ちている物を食べてしまった、腸内寄生虫、お腹が冷えてしまった、等。ストレスや肝臓が悪くなっても下痢をすることがあります。
◆症状:嘔吐、下痢、血便、脱水、元気がなくなる動きたがらない。トイレの回数が増える。
◆治療:環境の変化(工事が始まった、お客さんが来た、餌を変えたなど)や食べているフードとその量、生活習慣を聞いて、便の検査をします。お腹を触って、聴診してみて、X線撮影や超音波検査、バリウムを飲ませての検査も必要になることがあります。下痢が長く続くと脱水も伴いますので、点滴も必要になります。薬を服用し、消化のよいご飯を食べて安静にします。

乳腺腫瘍

早めの避妊手術で予防

◆原因:はっきりとした原因は不明ですが、高齢になったワンちゃんで、女性ホルモンに関係して起きます。
◆症状:乳腺のところに「しこり」が見られます。大きさや形、硬さも様々です。乳頭から血液様の分泌液や膿がでることもあります。悪性の場合は、しこりに熱を持ったり、短期間に大きくなり破け出血します。肝臓や肺に転移することもあります。
◆予防:将来、子犬を生ませる予定がないのであれば、若いうちに避妊手術をしてしまうのが良いでしょう。特に、初回発情前に手術をしてしまうと乳腺腫瘍の発生率が低下するといわれています。
◆治療:腫瘍の種類や場所、大きさ、年齢、転移の有無を考慮しながら、外科手術が必要になります。手術後も定期的に診察をして、経過を観察していきます。

子宮蓄膿症

早めの避妊手術で予防

◆原因:高齢のメスで、発情時期後に子宮に粘性の液体がたまってしまった病気です。外陰部からの細菌感染によります。
◆症状:水を多量に飲み始める、おしっこをいっぱいする。吐く回数が増える。脱水する。元気がなくなる。陰部から臭い匂いの分泌液の排出がある。
◆予防:将来、子犬を生ませる予定がないのであれば、若いうちに避妊手術をしてしまえば、膿がたまることはありません。
◆治療:内科的に薬を服用して、子宮の炎症と感染を治療します。または、外科的に子宮と卵巣を摘出します。脱水や感染が著しいので、しばらく点滴が必要になります。

定期的な診察を

その他、様々な病気等がございますのでワンちゃんに異変を感じたらすぐに診察をして下さい。また、大切なペットが飼い主様と共に健康で長く過ごせるように、未然に防げる病気や兆候など、早期対応ができますので定期的な診察をおすすめ致します。